GMOのCFDでのSP500の買い持ちでロスカットレートを引き上げる時とか、S&P500連動のETFのバイアンドホールドとか、そういう投資をしていると、S&P500の最高値からの下落率は大体どのくらいを見ておけば良いのか?って疑問が出て来ると思います。
CFDだったら暴落時のポジション構築やその後のロスカットレートの対処のため、だったり、バイアンドホールドなら心持ちの覚悟のため、だったり。
なので、過去のでかめの暴落の時のその時点での最高値からの下落率を調べました。
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リーマンショックの時の下落率は68%
S&P500のリーマンショックの時の下落率は68%でした。(右側の暴落)(チャートとレートはYahoo Financeより引用)
リーマンショックが何年の事かというと、2007年10月が暴落前のピークでそこから株価の下落が始まり、2009年3月に底打ちって感じの時期の事です。
リーマンショックの時の最高値 | 一旦の底値って感じの所 | どのくらいの期間をかけて下落したか |
---|---|---|
1576.09ドル | 666.79ドル | 2007年10月→2009年3月 約1年半 |
なので、ポジションを持った株価が最高値でそこで全額って場合だと、リーマンショックレベルの暴落(下げ幅68%&1年半耐える必要)になったら、評価額は32%にまで落ち込むって事になります。
100万円の投資なら約1年半かけて32万円に、1000万円なら320万円に。(分配金は別です。)
ITバブル崩壊時の株価チャートでの下落率は51%
上記画像の左側の暴落はITバブル崩壊時の株価チャートです。(ドットコムバブル破裂時)
ITバブル崩壊時の時のそれまでの最高値からの下落率は51%でした。
ITバブルの崩壊がいつの時期かというと、2000年3月から始まり2002年10月にかけて株価が下落って状態です。
ITバブルの時の最高値 | 一旦の底値って感じの所 | どのくらいの期間をかけて下落したか |
---|---|---|
1552.87ドル | 768.63ドル | 2000年3月→2002年10月 約2年半 |
なので、ポジションを持った所が最高値でそこで全額って場合だと、ITバブル崩壊の時の暴落(株価が51%の下落&約2年半耐える必要)になったら、評価額は49%にまで落ち込むって事になります。
分配金はその間ももらえますが(ETFの場合)、2年半かけて、500万円が245万円になる、って感じの下落です。
バイアンドホールドならこういったレベルのも耐えるというか気にせずホールドって心持ちが必要になるって感じです。
ちなみに、この時は、1996年7月が605.88ドルで、ドットコムバブル→暴落→上げ→リーマンショック、で底値的なのが2009年3月の666.79ドルです。
1996年から2009年なので約13年間で評価額としてはちょい上げ(13年間で+10%程度。+60.91ドル)に留まっています。
(ただ、この間に分配金再投資、淡々と定期買付ってできているならば結果的にはあった、後の上げ、を最大限享受できるって感じです。)
1987年のブラックマンデーの時は株価の下落率は36%
S&P500の1987年のブラックマンデーの時のそれまでの株価の最高値からの下落率は36%でした。
この時が特殊なのは期間です。
株価が2ヶ月で36%下落です。(!)
ブラックマンデーの時の最高値 | 一旦の底値って感じの所 | どのくらいの期間をかけて下落したか |
---|---|---|
337.89ドル | 216.46ドル | 1987年8月→同年10月 2ヶ月 |
ポジションを持った所がその時の株価の最高値でそこで全額って場合だと、1987年のブラックマンデーの時の暴落(下落率36%&2ヶ月耐える必要)になったら、評価額は64%にまで落ち込むって事になります。
例えば、よし、投資や!でVOOに500万円一気に突っ込んだ日が1987年の最高値だったとすると、その日から2ヶ月で、500万円なら320万円になるって事になります。
1000万円なら2ヶ月で640万円になります。
2ヶ月って言ったら、ドラマの5話目くらいで最高値更新していて、乗り遅れたくない的な心理で全額一気って場合に、ドラマ見終わった時には評価額が64%になってるって感じのサイクルです。
この短期間でここまでってなるとやっぱ精神的にきついかと思いますし、ドラマも楽しめなくなると思います。(拡げるととその他の部分でも日常生活に悪影響が出て来る。その間仕事も手につかない的な。)
なので、時期分散がやっぱ効果あります。
最悪を避けれる(&反面、最高も避ける事になる。その日からずっと爆上がり的なパターン)ってので、マイルドにする効果があります。
上も下も弾いて、真ん中くらいに近付けるって感じです。
で、長期投資するには、最初に精神的に喰らってやめちゃうってのは避けた方が良いので、分散が良いと思います。
30年後等に振り返れば、時期分散する必要ないレベルにまで上がってる可能性はありますが、結局そこまでバイアンドホールドできているかどうか、が重要で、やめない(全部売却しない)で長期保有しておくってのがインデックス投資は重要って感じです。そのための初期の最悪の結果は避ける、的な。
ただ、結果論で言えば、株価はその後割と早く元の値まで戻ってます。(1年半~2年程度。)
なので、関係なくバイアンドホールドできていた、ならば恐怖は割と速い段階で解消って感じの心理状態だったと思います。右肩上がりは右肩上がりなので保有期間中は希望は結構持ちやすかったと思います。
でも1年以上なので長いは長いですが。
第一次オイルショックの時の株価の下落率は50%
第一次オイルショックの時のそれまでの最高値からの株価の下落率は50%でした。
第一次オイルショックが何年にあったかというと1973年です。
第一次オイルショック前の最高値 | 一旦の底値って感じの所 | どのくらいの期間をかけて下落したか |
---|---|---|
121.74ドル | 60.96ドル | 1973年1月→1974年10月 2年弱 |
ポジションを持った所が最高値でそこで全額って場合だと、第一次オイルショックの時の暴落(株価が50%下落&2年弱耐える必要)になったら、評価額は50%にまで落ち込むって事になります。
分配金はその間ももらえますが(ETFの場合)、約2年かけて、300万円が150万円になる、800万円が400万円になるって感じの下落です。
2年かけて。(!)
きつ過ぎる・・・。
ここでもやっぱり気にせずホールドって心持ちが必要って感じですね。米国全体の経済成長を信じて、みたいな。
ちなみに、この時も、ITバブル(ドットコムバブル)からの13年と同じ感じで、1962年6月が51.35ドル、上げ下げ繰り返して、第一次オイルショック、で株価の底値的なのが1974年10月の60.96ドルです。
12年です。
ここでも約12年間で、評価額としてはちょい上げ(12年間で約+10%。+9.61ドル)に留まっています。
(ただ、ここでも、この間に分配金再投資、淡々と定期買付ってできているならば結果的にはあった、後の上げ、を最大限享受できるって感じです。)
やっぱり、12年、13年は長期投資、インデックス投資としては短いと言える感じかと思います。
ウォール街大暴落(アメリカの大恐慌の時代):NYダウの株価
S&P500が過去一番下げた時はウォール街大暴落(アメリカの大恐慌の時代)の時の1929年からの下落です。
これはYahoo Financeにチャートやデータがないので、Wikipediaから株価を引用させて頂きました。
また、S&P500ではなくNYダウの株価です。(ダウ工業株平均)10分の1にすればSP500って感じです。
この時は、最高値からの下落率は89%(!)っていう半端じゃない物だった様です。
アメリカの大恐慌っていつ頃の期間の事なのかというと、株価的には1929年9月~1932年7月です。
大恐慌前の最高値 | 一旦の底値って感じの所 | どのくらいの期間をかけて下落したか |
---|---|---|
381.17ドル | 41.22ドル | 1929年9月→1932年7月 3年弱 |
- 1929年9月3日:381.17ドル(それ以前の最高値)
- 1929年10月28日:260.64ドル
- 1929年10月29日:230.07ドル
- 1929年11月13日:198.60ドル
- 1930年4月17日:294.07ドル
- 1932年7月8日:41.22ドル(←NYダウでこれ。)
日付とレートのデータの出所:Wikipedia|ウォール街大暴落 (1929年)|経過
ポジションを持った所が最高値でそこで全額って場合だと、ウォール街大暴落(アメリカの大恐慌の時代)の時の暴落(株価が89%下落&3年弱耐える必要)になったら、評価額は11%(!!)にまで落ち込むって事になります。
厳し過ぎる・・・。
分配金は別ですが、1000万円なら3年かけて110万円になります。36回給料もらう間に資産の評価額が9割減ったって規模感です。
こうなってくるとバイアンドホールドすら、米国市場の成長すら、世界経済の成長すら、疑心暗鬼度合いが凄い感じになってると思います。私だったら。
そうなっちゃったらやっぱり、耐えられなくなった所で売却に手が伸びちゃう、みたいな。少しでも・・みたいな。
これ前提にするとCFDでのレバレッジかけてのSP500投資はやっぱり低レバでのインで、後に資金引き上げって感じになっちゃいます。もしくは損切り前提の早めのストップロスを置いておいてのインとか。
そうなると、SP500でレバレッジかけるならやっぱとりあえずSPXL(ETF)とかになるかと思います。
で、バイアンドホールドを固く、ってするにはVOO、IVV、SPY(&VTI)とかのETFって感じです。
2019年はS&P500が最高値更新中の時期
ちなみに、今(2019年7月)は完全にこういった下落率の事も考えた上でインする必要がある相場になってます。
シンプルにS&P500が最高値更新中の時期なためです。
上記は最高値からの下落率なので。
2019年7月のSP500は3000ドル程度です。
これが上記の様な暴落の下落率が起こった場合に何ドルになるかと言うと以下になります。
過去の暴落の下落率 | どのくらいの期間を想定するか | S&P500がどのくらいまで下落を想定するか |
---|---|---|
-68% (リーマンショック級が来た場合) |
1年半 | 960ドル |
-51% (ITバブル崩壊級が来た場合) |
約2年半 | 1470ドル |
-36% (1987年のブラックマンデー級が来た場合) |
2ヶ月 | 1920ドル |
-50% (第一次オイルショック級が来た場合) |
2年弱 | 1500ドル |
-89% (ウォール街大暴落・アメリカの大恐慌級が来た場合) |
3年弱 | 330ドル(これは・・) |
ラストワゴンに乗り遅れるな系の心理だったり、逆に、最後の買い手になったら厳しい、とか色々ありますが、「現在、最高値更新中」ってのは事実で、上記の様な大暴落の時も、「現在、最高値更新中」でした。
なので、この1点においては今(2019年7月~)は過去の暴落時と同じ、ってのは意識した資金割り振りをしておくのが良いのかな~(でも分からんな~)って思います。
という事で、S&P500の最高値からの下落率は大体どのくらいを見ておけば良いのか?って内容でした。
50%以上、51%以上、68%以上、89%以上、とでかい株価の暴落は色々あります。
期間は1年半、2年弱、2年半、3年弱です。
なので、対処法としては、この期間もその前の期間も合わせての時期分散投資(定期買付)で、賞味期限が切れてもOK、賞味期限が延長してもまぁOKみたいな感じで、マイルドになる様にしておく、とか、S&P500のレバレッジ系をやるなら、強制ロスカットの懸念がないETFのSPXLにしておく、とか、GMOのCFDの米国500ならポジションを持つならかなりの低レバにしておく、だったり、暴落時までちゃんとまつ、とかってのが有効だと思います!
ちなみに、S&P500の10%程度以上の下落の開始月は1月が多く、次点で5月が多かったです。
次ページ→VIX(米国VI)の買うタイミングや売り時はどう判断?
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