トラリピの事を知って、やってみたい!って思っても、いくらから始められるのか疑問に思う事があると思います。

ただ、これは自分が設定しようと思うレンジと、ロスカット水準によって変わっちゃうので、一概には「いくら」とは言えない部分です。

なので、この記事ではその計算をどうやれば良いか計算方法を記載します。

平均価格と本数・通貨量で概算が分かる

トラリピを始めるにあたっていくら口座に入金すれば良いかは、自分が設定したい仕掛けの「平均価格」と「仕掛ける本数」と「1本あたりの通貨量」が分かれば概算が計算できます。

平均価格

平均価格は、仕掛けるレンジの全部のポジションを持った時の平均を使います。

例えば、75.55~85.55をレンジとしたならば、真ん中は、80.55です。

レンジ下限のレートとレンジ上限のレートを足して2で割ります。

(75.55+85.55)÷2=80.55

これが、自分が仕掛けるトラリピが全部約定して最大のポジションを持った時の平均レートです。

仕掛ける本数

仕掛ける本数は、設定したトラリピの注文の本数です。

75.55~85.55をレンジとして、0.5円間隔で仕掛けたい!としたならば、総本数は、21本です。

これは、分かりやすいキリ番(0.5円幅など)なら計算しやすいですが、それ以外の間隔(0.65円幅とか、0.80円幅とか)だと計算して出すと間違えやすくなるので、紙に一本一本書いて数える、のがおすすめです。

1本あたりの通貨量

1本あたりの通貨量は、注文一つあたりの「〇〇〇〇通貨」の事です。

マネースクエアの1注文あたりの最低通貨量は1000通貨で、幅も1000通貨毎に注文を出せます。

1000、2000、3000、、、10000等々で出せる
1500、2700、3500、とかは出せない。

ここでは必要資金の最低金額を知りたいって事なので、1本あたりの通貨量は「1000通貨」です。

FXをやるのが初めてって場合は、通貨量は難しく感じる事があると思いますが、1000通貨なら、これはただ単に、1円動いたら1000円上下する、という感じです。結果的には。

2円動いたら2000円上下ですし、0.5円動いたら500円上下です。

5000通貨なら、1円動いたら5000円上下です。

とりあえず、平均価格、仕掛ける本数、1本あたりの通貨量が分かれば、いくら必要そうかの計算ができる様になります。

利益幅をいくらにするかとかは必要資金には影響がない部分

利益幅をいくらにするかとかは必要資金には影響がない部分です。

なので、ここでは考えなくてOKです。

めっちゃ簡単なのはスワップ運用試算表のページに行く

上記の3つを出したら、マネースクエアの「スワップ運用試算表」のページに行くのが簡単です。

→スワップ運用試算表|マネースクエア(M2J)

「スワップ運用試算表」のページが削除されていたため、現在は、後述する「自分で計算もちゃんとできる」部分に記載のやり方で自分で計算して確認する事になります。
「自分で計算もちゃんとできる」の箇所まで進む

入力する

スワップ運用試算表のページの各種項目は、以下の様に入力します。

「運用予定額は?」の部分に大体このくらいで始めたいって額を入力します。(「300000」円等と入れます。)

「通貨ペアは?」の部分は、そのままですが仕掛けたいトラリピの通貨ペアを選びます。豪ドル円とかカナダドル円とか。

「いくらで買いますか?」の部分には、全部ポジションを持った時の上記の「平均価格」を入力します。

「何万通貨、買いますか?」の部分に、「本数×通貨量」の数値を入力します。単位が「万」なので小数点を使って入力してください。

例:21本、1本あたり1000通貨、なら「21×1000」で21000通貨です。入力項目の単位が万なので、「2.1」と入力します。

「目標とする収益額は?」と、「ストップロスは?」の部分は「空白」でOKです。

入力を終えたら、「計算スタート」を押します。

下に行って「ロスカット」の部分のレートを確認する

その後、同じページの下に計算結果が出て来ます。

「ロスカット」の項目があるので、そこの「東京15時ロスカット・執行レート」のレートを見ます。

※ちなみに「東京15時ロスカット・執行レート」(日本時間15時に証拠金維持率が100%未満だと強制ロスカット)が廃止され、証拠金維持率が100%未満になったらどの時間でも強制ロスカット、と変更されましたが、ロスカットレートを確認するだけなら「東京15時ロスカット・執行レート」のレートを見るのでOKなので、そのまま「東京15時ロスカット・執行レート」のレートを確認すればOKです。

〇〇.〇〇円(見積損失額:~)と記載されています。

これが、大体このくらいで始めたいって入力した額で、今考えてるトラリピ設定をした時に、どこまで耐えれるか?のレート、です。

自動レベルで確認できるので楽

口座開設前にいくらぐらいからできるか確認するには、このスワップ運用試算表で確認する方法が一番楽だと思います。自動レベルで確認できるので。

これだと、必要証拠金の分で少しズレる事はありますが、ほぼ誤差なく、いくらからできるのか、自分が納得できる仕掛けに必要な資金量はどのくらいなのか、が確認できます。

必要証拠金のルールが変わったというのがあり、ここで出て来る「東京15時ロスカット・執行レート」は、少し余裕を持った状態で出ます。

もう少し下までもつ状態。

ただ、少し余裕を持った状態なのと、微々たる差、なので、口座開設前の確認って感じならこのレートで計算するので問題ないです。

微調整していけば判断できる

計算結果をみて色々変えたいってなったら、入力する項目の数値を微調整して「計算スタート」をして確認、ってしていけばOKです。

レンジ幅変えたくないし、本数・通貨量も変えたくないって場合は、「運用予定額」を増やして試算していけば、いくらまで入金すれば、もたせたいレートまでもつかが確認できます。

運用予定額は変えたくないし、もたせたいレートも変えたくないって時は、「いくらで買いますか?」の変更(レンジ幅の変更)をしたり、「何万通貨、買いますか?」の変更(本数の変更)をすればOKです。

口座を作ったら「トラリピ運用試算表」自体がある

トラリピを始めた後に、再度設定を考えようってなった場合は、マネースクエアのFX口座開設が完了してるって事なので、「トラリピ運用試算表」自体でパッと計算できます。

スワップ運用試算表ではなく、トラリピ運用試算表ってのが口座開設者なら使えます。

マネースクエア


ただ、トラリピっていくらぐらいからできるのよ?って気になる場合は、まだ口座開設前って方も多いと思うので、上述した「スワップ運用試算表」で計算するのが楽だと思います。

自分で計算もちゃんとできる

トラリピに必要な資金は自分でもちゃんと計算できます。

上記の3つの他に、あとは、「ここまでもたせたいっていうレート」と「証拠金必要額」を考えればOKです。

具体例:豪ドル円70.17~88.17に0.5円間隔の場合

例として、以下の設定で、「買い」でトラリピを仕掛けたい!ってパターンで記載します。

  • 通貨ペア:豪ドル円
  • 仕掛けるレンジ:70.17~88.17
  • 仕掛け幅(本数):0.5円間隔(37本)
  • 1本あたりの通貨量:1000通貨
  • もたせたい強制ロスカット水準:47.75円

※レンジは一例です。
また、仕掛け幅はキリ番だけじゃなく、0.6円間隔とか、0.85円間隔とかもちゃんとできます。

平均レートを出す

まず、平均レートを出します。

上記の場合、全部ポジション持った場合の「平均価格(平均レート)」は79.17です。
(仕掛けレンジ上限の88.17からどんどん下がって、仕掛けレンジ下限の70.17も下抜けた場合など)

ask、bidを加味

で、買いでのトラリピなので平均価格の79.17はaskです。

ロスカット水準(売り決済される)は、「bid」なので(買いから入ったので)、これをマネースクエアの記事公開時点の豪ドル円のスプレッド0.03円分引きます。

なので、bidの場合、平均価格が79.14円です。

「平均価格-もたせたい強制ロスカット水準」を計算

これらのポジションが、47.75円までもって欲しいので、耐える必要があるレート幅は31.39円分です。(79.14-47.75)

「本数×1本あたりの通貨量」で総通貨量を計算

この仕掛けの総通貨量は37000通貨です。(仕掛けた37本×1000通貨=37000)

「耐える必要があるレート幅×総通貨量」を計算

なので上記を全部合わせると、総ポジション通貨量37000が31.39円動いた分だけ耐えれればOKって事になります。

この計算は「耐える必要があるレート幅×総通貨量」をすればOKです。

上記のパターンだと、31.39×37000=1161430円です。

含み損(まだ決済してないけど、今決済したら損失が出る状態の損失額)が-1161430円になったら口座資金が0円付近になります。

ここに必要証拠金分を上乗せする

で、ここに「必要証拠金分を上乗せ」する事になります。

マネースクエアのFXの必要証拠金は現在レート×4%×通貨量

マネースクエアのFXの必要証拠金は現在レート×4%×通貨量です。

なので、いくら必要そうか計算する時には、ここまでもたせたいレート×4%×ポジション量で出せます。

ここまでもたせたいレート=現在レート、になった時に強制ロスカットになる様に(ここまではちゃんと耐えれる様に)、必要な資金を計算したいので。

もたせたいレートが豪ドル円47.75で、ポジション量が37000なので、47.75×4÷100×37000=70670円が必要証拠金です。

強制ロスカットは証拠金維持率が100%未満になった時

マネースクエアでは、証拠金維持率が100%を下回っていると強制決済になります。
(強制ロスカット。その時点で反対売買されポジションが全て解消されます。=ここでは損失を確定する事になる)

口座に入ってる資金-含み損額=必要証拠金の額、って状態証拠金維持率が100%って状態です。

それ未満になった時に、強制ロスカットされます。

なので、口座に入ってる資金(いくら入ってればOKか)を出したいならば、「口座に入ってる資金=必要証拠金の額+含み損の額」って式になります。

なので、上記のトラリピの設定で、レートが47.75になった時にロスカットって状態にしたい(47.75円までもたせたい)なら、「口座に入ってる資金=70670円(必要証拠金の額)+1161430円(含み損の額)=1232100円なので、1232100円が必要資金って事になります。

これで計算完了です!

・・・。

ちょっと分かりづらいかも知れませんが、とりあえず、1.平均価格を出し、2.総通貨量を出し、3.平均価格ともたせたいレートまでの幅を出し、4.必要証拠金を足す、とすれば自分でも計算できます。

計算した結果もっと少額にしたいってなった場合

計算した結果、もっと少額にしたいってなった場合には以下のパターンで変更する事になります。

  • 仕掛ける本数を減らす(レンジ変えずに仕掛け幅を拡げる)
  • レンジ幅を狭くする(上限の方から本数を減らしていくと必要資金に影響が大きく少額にしやすい)
  • 強制ロスカット水準を引き上げる(ただ、強制ロスカット水準は一度決めたのならば、変えない方が良いと思います。)

※一本あたりの通貨量が2000とか、3000とかで計算したならば、上記の他にも「1本あたりの通貨量を減らす」事でも調節できますが、マネースクエアでは最低通貨量は1000でこれ以上下げられないので、ここでは省いています。


という事で、トラリピがいくらからできるのかの計算方法でした。

仕掛けたいトラリピを紙に書いて、平均レートを出し、本数を確認し、1本あたりの通貨量を決めて(最低1000)、「ここまでもたせたいっていうレート」と「証拠金必要額」も加味すれば計算できます。

口座を開設した後には、「トラリピ運用試算表」が使える様になったり、注文を入力した最後の画面で確認できるので、正確な物を、楽に色々と試算して発注する事ができます。

なので、口座を作ったら再度そこで厳密な物を確認する様にして下さい。

また、とりあえず今は資金が足りないって時は少しずつ完成させていくって事も可能です。

次ページ→トラリピのロスカットレートの決め方について

マネースクエア

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